徳島県漁連では、安心・安全で美味しい徳島の海の幸を、より多くのお客様に召し上がって頂き、新しい徳島の魅力を発見するお手伝いができればという思いを込めて、ものづくりに取り組んでおります。
※学校給食への取り組み等については「食育」にてご確認ください。
●湯通し塩蔵わかめ●
県漁連では、鳴門産のわかめと、椿泊産の天然わかめを取り扱っております。
徳島のわかめは、鮮やかな緑色・しなやかさ・強いコシ・コリコリとした食感が特徴です。
主に流通しているわかめといえば、「湯通し塩蔵わかめ・糸わかめ・カットワカメ」が主に流通していますが、本会では湯通し塩蔵わかめを製造しております。
この商品は、生わかめ(原藻)を湯通ししたものに塩をまぶしたもので、最も生わかめに近い状態です。糸わかめやカットワカメのように水戻しの際の分量を気にする必要もなくお使いいただける商品ですが、塩抜きをしていただく必要があります。(※よく水で洗って塩気を抜き、水切りをして下さい。)
【製造工程】
①原藻(生ワカメ)刈取り ⇒ ②生原藻計量 ⇒ ③ボイル作業(冷却~脱水~塩付~脱水) ⇒
④保管 ⇒ ⑤芯取作業 ⇒ ⑥袋詰
●乾海苔●
徳島県では、鳴門市~阿南市の8漁協で海苔の養殖が行われており、漁業者が製造した海苔を入札会にて全国の乾海苔商社が買付を行います。(※県漁連も入札会に参加し徳島の乾海苔の買付をしています。)
入札会にて県漁連が落札した乾海苔は、二次乾燥・保管・焼き加工・味付け加工他商品の製造作業を一貫して行い、学校給食へ納入したり、県内外の得意先や個人のお客様にも販売をしております。
こぼれ話として、「板海苔と焼き海苔は別の海苔なんでしょ?」というような質問を受けることもありますが、実は同じ海苔から出来ているんです。海苔は4色の色素(赤・青・緑・橙)が重なって黒く見えているのですが、焼き海苔が緑色にみえるのは、熱に弱い赤と青の色素が分解されてるからなんです。また、板海苔をしばらく置いておくと湿気てシワシワになって赤紫色になっていることがありますよね。これは、湿気により緑色の色素が分解されて赤色の色素が目立ってきたからなんです。海苔はデリケートな商品なので、乾燥剤を使用し、湿気を避けて保管してください。
【製造工程】
①陸揚げ~攪拌タンク ⇒ ②水洗い ⇒ ③異物除去(前処理) ⇒ ④ミンチ ⇒ ⑤濃度調整 ⇒
⑥全自動[抄き~脱水~乾燥~剥ぎ] ⇒ ⑦異物処理(後処理) ⇒ ⑧折り曲げ ⇒ ⑨結束 ⇒
⑩箱詰 ⇒ ⑪検査場 《※入札会にて落札後、二次乾燥後保管。各々の加工を行う。》
●スジ青のり●
スジ青のりは食用となる青のり類の中で最も美味で、香気が良いとされており、徳島県はスジ青のり生産量の日本一の県なんです。(※全国の生産量の7~8割を占める)
スジ青のりの収穫は主に吉野川流域で11月~翌年1月にかけて行われます。しかし、漁期が2ヶ月ほどしかない短いものなのです。
スジ青のりの用途は様々ありますが、一般的には粉末にしたものを和菓子や雑煮、お好み焼きや焼きそばに振り掛けたりしますが、ポテトチップスなどのスナック菓子などにも利用されています。アオサなど他のアオノリ類も利用されることもありますが、香りの良さからスジ青のりの使用を強調したものもみられます。
余談ですが、吉野川河口付近のスジ青のり養殖風景は、写真撮影に来る方もいる冬ならではの風物詩となっていますので、機会があれば一度ご覧になってみてください。
【製造工程】
①収穫 ⇒ ②洗浄 ⇒ ③脱水 ⇒ ④ほぐし ⇒ ⑤乾燥 ⇒ ⑥袋詰 ⇒ ⑦出荷 ⇒ ⑧検査場